「知」の技術研究会

「インターネット検索」勉強会

岩井 信/中野・昭37年文研

 5月26日、知技研が増山氏宅で開かれた。メンバーは課題のレポートを抱えて参集した。出席者は常連8名プラスワンの勉強会である。超ビギナーの私など、何だか異次元の世界へ迷い込んでしまったようだった。前回のこの欄でF嬢がいみじくも述懐していたように、私も「問題意識をもって参加すれば」いいのだと開き直って諸氏のお話を伺った。素人には語られている話は雲の上の話に聞こえた。今回のテーマは「インターネット検索」である。
 日頃からインターネットをしたくても、なかなか目的が達せられない。そこで諸氏はどうやって行っているのか、その検索方法などを学びたくてというのが主眼だった。それと「後の」誘いがなかったら、おそらく不参加を決め込んでいただろう。これからは高齢化社会だ。おじさん・おばさんクラスの人達も必要にせまられ、IT社会に括り込まれていく。そんな中で、「できなくたっていいじゃん!」と、我を張って居られるのは時間の問題かもしれない。毎朝、新聞を広げて見れば「IT」なる語が出てない日はない。日本の、いや世界の潮流となっている。乗り遅れまいとして、必死にもがいてみるものの、しょせん無知の輩ゆえ、アッ、イテーといって無駄な回り道をして諸先達の後塵を拝していく。
 さりとてできるようにと大枚をはたいて環境を整えてみたものの、操作の約束事が難解なこと! 慣れてしまえば簡単かもしれないけれど、超ビギナーにはプレステ2以上の代物だ。「お蔵入り」しないよう毎日トライしてみるものの、相手は理路整然とちゃんとした理屈を当てはめなければウンともスンともいわない。かくて情報格差はますます広がるばかり。
 閑話休題――検索の方法は、と問われてみれば、自分で模索するのが定石――当たり前のことだった。試行錯誤を繰り返し専門用語に耳を傾け、しゃかりきになって学ばなければならないのを、手を拱いているがために、高いつけが今ごろになって回ってくる。用語は何のことやら通訳を介さなければ理解できないこの我が身の悲しさ。しかし、だ。ここに集う人達はさらに先進技術の先端を担う知的集団者達だ。私がそのおこぼれを一人占めするのはもったいない。かつて大学に門がなかったように、知研にも垣根はない。もっと自己の知を愛する人がいるならば、気楽に参加していただきたい。けっしてパソコンばかりが「知」ではないのだから。
 なお、次回も続けて「インターネット検索」がテーマだという。誰でもが検索しやすいノウハウの話が聞かれるのを期待して。

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