泥棒に御注意!&ズームイン朝!出演記

小岩一也(東中野・昭和61年法)

ピッキングという手口に泥棒が最近頻発しています。我が稲門会の会員からも被害者が出てしまいました。小岩さんに寄せて頂いた、この体験記を参考に、みなさんも十分お気をつけ下さい。

◆泥棒のプロが侵入!

 去年の夏、我が家に泥棒に入られました。入り口のカギを開けられて侵入、警察によるとピッキングという針金のようなものを使う方法で、最近非常に多いとのこと。
 帰宅すると確かにカギをかけて出たはずが、なぜか開いており、あれっ、と思って部屋に入ると机の引き出しの中身が全部出されてぐちゃぐちゃ。お金の類は部屋に置いてなかったけど、部屋の中で一番高価な物、ノートパソコン(当時35万円相当)が無い! よく調べるとコンパクトカメラ(当時1万円相当)も無くなっている。ついでにノートパソコンがぴったりはいる大きさのショルダーバッグも無い! これに入れて逃げたな! 保証書の番号を警察には教えたので、万一、中古屋にでも持ち込めば、即逮捕になるはずだが、ちっとも捕まらないところを見るとやはりプロの仕業のようだ。物自体は、保険でカバーできたけど、中のデータはどうしようもなくバックアップの大切さを身にしみて感じた次第。
 見知らぬ人間が部屋に入ったというのは気味が悪く、封を切ってあったウイスキーや焼酎の類はもったいないけど全部捨ててしまった。

◆10秒で開けられるシリンダー錠

 翌朝、カギ屋さんを呼んでカギを取り替えてもらい、その際色々とカギ事情について教えてもらう。カギ屋さんによると全世帯の7割近くがシリンダー錠という両側にギザギザのある鍵を使っているが、このカギは非常に開けやすく、針金一本で10秒で開けられる。警察も取り替えを呼びかけているけれど、やはりお金もかかるし被害に遭わないとなかなか実感がわかないのか取り替える人は少ないとのこと。最近では、なんとカギの専門学校にわざわざ入学し、習った技術を生かして泥棒する奴までいる始末。アメリカではカギ屋は登録が必要で、誰がカギ屋をやっているか分かるようになっているが、日本は全く野放し状態。治安の違いなんでしょうか。

◆絶対開かないカギはなくすと大変!

 カギをかければ安心と思っていたが、10秒で開くんじゃあ気休めにもならない。と、いって自分に出来るのは戸締まりをしっかりすることくらい。そこでカギ屋さんお勧めの絶対開かない(!)KAVA(カバ)のカギというのを取り付けてもらいました。これは表面にいくつものくぼみ(ディンプル)があり、見るからにちょっと手強そう。同様の構造の鍵が他のメーカーから何種類か出ているようです。お値段は高めですが、スイス銀行御用達、構造が複雑で合い鍵もスイスの本社以外では作れないという代物(カギのベンツだそうです)。そのためカギを無くしてカギ屋を呼んでも開けられず、戸を壊すしかないので絶対に無くさないで下さいね、と言われました。まあ、カギなんて何年も、もつものだから多少高くてもいいやと思い大奮発。安心料と思えば高くない高くない……(後で大家さんが半額出してくれました)
 その後、同じマンションに2軒泥棒が入り、大家さんもさすがに不安になったのか、全戸もう一つカギを付けてダブルロックとし、さらにバールでこじ開けられないように目隠しのような物を付けてくれました。これで一安心。
 つい先日は私の勤めている会社(荻窪)にも泥棒が侵入。たいしたものは盗られなかったけど、とにかく引き出しという引き出しがぐちゃぐちゃに引っかき回されていました。日本も物騒な国になったものです。

◆テレビ出演することに!

 最近の新聞に、こういった泥棒事情、カギ事情が載り、日本テレビの「ズームイン朝!」で紹介したところ、反響がすごかったそうです。そしてカギの大手チェーン店にいる私の友人のところへ取材の申し込みがあり、誰か実際に被害に遭われた人を紹介してくれとのことで私のところへ出演依頼がきた次第。
 好奇心もあり、二つ返事で引き受けて我が家へ取材に来ることになりました。
 5月28日(日)午後2時半、暑い最中、日テレの取材班4人が到着、美人のレポーターが来ることを密かに期待していたが、男のみ……。事前の電話では、部屋の前でインタビューを受けるだけ、と言っていたのに、是非、部屋の中で撮らせてくれとお願いされて、渋々中で。それなら掃除をしておくんだった……メチャメチャな部屋を全国にさらすこととなってしまった。この日は30度近い暑さだったのに、風があるので窓を閉め切り、照明の都合でカーテンをおろしての取材。狭いのでライトがすぐそばで照りつけ、暑くてしょうがない! 汗がどんどん噴き出、ちょっと喋っては汗を拭く始末。インタビューは予め向こうが欲しいようなコメントをちょこっと言うだけで、あっという間の30分でした。しかし、やはりテレビ初出演ということで緊張してしまいました。
 お別れに「ズームイン朝!」のロゴが入ったボールペンとタオルをもらっておしまい。
 5月31日(水)テレビ放映。「ピッキング」というタイトルのコーナーでカギが簡単に開くことを強調していました。私の出番はほんの10秒ほど。もっと撮っていたんだけど、まあ、あんなものでしょうか。マンション全体にモザイクがかかって映っていたのはご愛敬。
 警察によると、中野は最近泥棒多発地域だそうなので、中野区在住の皆様十分御注意を。

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